【12月16日 AFP】バドミントン、BWFワールドツアーファイナルズ(BWF World Tour Finals 2019)は15日、中国・広州(Guangzhou)で男子シングルス決勝が行われ、世界ランキング1位の桃田賢斗(Kento Momota)は17-21、21-17、21-14の逆転でインドネシアのアンソニー・ギンチン(Anthony Sinisuka Ginting)に勝利し、史上最多となる年間11勝目を挙げた。

 今季無類の強さを誇る桃田だが、この日はスピードのあるギンチンに苦しめられ、ゲームカウント1-1で迎えた第3ゲームも5-12と追い込まれた。

 しかし、世界選手権(TOTAL BWF World Championships)2連覇中の王者はそこから一気に巻き返して逆転に成功。17-14とリードを奪ったところで、動きの重くなったギンチンは右足の治療を受けて試合を続行したが、アドバンテージを生かした桃田が輝かしいシーズンを優勝で締めくくった。

 桃田はマレーシアの大選手、リー・チョンウェイ(Chong Wei Lee)が2010年に記録した年間10勝を上回り、男子で最多となる11勝を挙げた。逆にギンチンは今季5回決勝に進出したが、全敗となっている。

 桃田は「初戦から一球一球というつもりで臨んだ結果が、優勝につながった」と喜び、「すごく苦しい展開でも諦めなかった」「ファイナルゲームでリードされたときも冷静でいられた」「最後は彼も足が痛かったのか、冷静な判断をできたことが良かった」と話した。

 女子シングルスでは、陳雨菲(Yufei Chen、チェン・ユーフェイ、中国)がこちらも12-21、21-12、21-17の逆転で戴資穎 (Tzu Ying Tai、タイ・ツーイン、台湾)に勝利。過去15戦で14敗の相手を破り、最新のランキングでは戴に代わって世界1位に立つことが決まった。

 ダブルスでは、男子の遠藤大由(Hiroyuki Endo)/渡辺勇大(Yuta Watanabe)組がインドネシアのモハマド・アッサン(Mohammad Ahsan)/ヘンドラ・セティアワン(Hendra Setiawan)組に、女子の松本麻佑(Mayu Matsumoto)/永原和可那(Wakana Nagahara)組が中国の陳清晨(Qingchen Chen)/賈一凡(Yifan Jia)組に敗れ、日本勢は準優勝という結果になった。(c)AFP