【12月15日 AFP】19-20スペイン1部リーグは14日、第17節の試合が行われ、FCバルセロナ(FC Barcelona)は2-2で好調レアル・ソシエダ(Real Sociedad)と引き分け、レアル・マドリード(Real Madrid)との伝統の一戦「エル・クラシコ(El Clasico)」を前に首位の座をライバルに譲る可能性が生まれた。

 序盤のミケル・オヤルサバル(Mikel Oyarzabal)のPKで先制を許したバルセロナは、アントワーヌ・グリーズマン(Antoine Griezmann)とルイス・スアレス(Luis Suarez)のゴールで形勢を逆転したかにみえた。

 しかし迎えた62分、普段は素晴らしい活躍を見せる守護神マルクアンドレ・テル・シュテーゲン(Marc-Andre ter Stegen)がクロスの処理を誤ると、アレクサンデル・イサク(Alexander Isak)が目の前へこぼれてきたボールを押し込み、アノエタ・スタジアム(Anoeta Stadium)でのリーグ屈指の攻撃的なチーム同士の熱戦は引き分けに終わった。

 この結果、レアルは15日に行われる好調バレンシア(Valencia CF)とのアウェーゲームに勝利すれば、バルセロナを勝ち点2上回る首位に立ち、心理的に有利な状態で18日のクラシコを迎えることができる。

 バルセロナのエルネスト・バルベルデ(Ernesto Valverde)監督は「水曜(18日)の試合は別物だ」「特別な意味があるが、われわれには改善しなくてはならない点がある」とコメントした。

 対するソシエダは、これで3位セビージャFC(Sevilla FC)との勝ち点差を3に縮め、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)の出場権を本気で争えるという多くの人の言葉を証明した。

 バルセロナは、独立を求める抗議活動ですでに1回延期になり、18日も抗議の実施がうわさされているクラシコに半分視線が向いていたかもしれないが、この日はセルヒオ・ブスケッツ(Sergio Busquets)が相手のユニホームを引っ張ってPKとなった場面、そして終盤にジェラール・ピケ(Gerard Pique)が倒されたがPKにはならなかった場面の二つのシーンで、微妙な判定がソシエダ側に傾いた。

 ブスケッツは「最初のPKであれだけハードルを下げたのなら、二つ目も取るべきだ」「ピケがファウルを受けたのは明らか。審判も見ていたと思うが、笛を吹かなかった」と話している。

 とはいえソシエダも見事なサッカーを披露し、特にレアルから期限付き移籍で加入中のマルティン・ウーデゴール(Martin Odegaard)は、所属元をアシストするかのような巧みなプレーを見せた。

 バルベルデ監督も「今の彼は定期的な出場機会を得て自分の力を示している」とコメントした。

 アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)は2-0でオサスナ(CA Osasuna)に勝利。優勝争い復帰にはまだ遠いが、引き分けたバルセロナとの勝ち点差を縮めている。(c)AFP/Thomas ALLNUTT