【12月13日 AFP】インド政府は13日、同国北東部で市民権に関する新法に抗議する激しいデモが発生し、参加者2人が警察に射殺される事態に陥ったことを受け、来週同地で予定されていたナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相と安倍晋三(Shinzo Abe)首相との会談を延期すると発表した。

 インド外務省は、15~17日に予定されていた安倍首相の訪印について「近々互いに都合の良い日まで延期することを、両国が決定した」と発表した。

 インド政府が導入した新法をめぐり、今週抗議が始まった。北東部の住民の多くは、同法によって隣国バングラデシュ出身の移民に市民権が付与されると考え、反発している。一方で、同法は反イスラム的との批判も出ている。

 ある地元自治体関係者は北東部アッサム(Assam)州内のグワハティ(Guwahati)を含む複数の地域でインターネットが遮断されていると話した。現地のAFP記者も、ネットアクセスが一時中断しているとみられると確認した。

 グワハティ中心部には13日朝、機動隊が警備に当たる中、数千人が集まった。新たな暴力行為が発生したという情報は入っていないが、同市内外にはここ数日のデモで出たごみなどが散乱している。多くの現金自動預払機(ATM)で現金が不足し、ガソリンスタンドも大半が休業している。(c)AFP