【12月13日 AFP】ロシアの北極圏内にある造船所で修理中だった同国唯一の空母で12日、火災が発生し、作業員1人が死亡、将校1人が行方不明になっている。同国メディアが報じた。火災により空母の将来を懸念する声が上がっている。

 空母「アドミラル・クズネツォフ(Admiral Kuznetsov)」は、同国北西部ムルマンスク(Murmansk)で2年超にわたり修理が行われているが、昨年10月にはクレーン1基が甲板に落下し、損傷する事故も起きている。

 国営ロシア通信(RIA)は、ズビョズドチカ(Zvezdochka)造船所の関係者の話として、溶接作業中に火災が発生したと報じた。初報では、行方不明になっている作業員は3人とされていた。

 将校の捜索は続いている。この将校は、作業員らが避難をするのを助けようとして溶接作業場に下りたという。

 国営タス通信(TASS)は、ズビョズドチカの広報担当者が、出火当時400人以上が乗船していたと話していると伝えた。

 民営インタファクス通信(Interfax)によると、約600平方メートルに延焼したという。

 1985年に進水したロシア海軍の旗艦であるアドミラル・クズネツォフに対しては、1997年以降初となる大規模修理が行われている。

 映像は全ロシア国営テレビ・ラジオ放送会社(VGTRK)が12日撮影・提供。(c)AFP