【12月12日 AFP】ベルギー人の9歳の天才大学生、ローラン・シモンズ(Laurent Simons)君が、電気工学を学んでいたオランダのアイントホーフェン工科大学(Eindhoven University of Technology)を卒業間際に中退した。卒業時期をめぐり大学側と意見が分かれ、折り合いがつかなかったという。ローラン君の父親が10日明らかにした。

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 ローラン君をめぐっては、12月中に同大から学士号を授与され、世界最年少の大学卒業生の一人となるとの見通しが世界中で報じられていた。

 しかし、父親のアレクサンダー・シモンズ(Alexander Simons)さんはAFPに対し、大学側が学位授与を来年に延期したがったため、中退したと説明。ローラン君には新しい計画があると強調し、国外の大学から「すでに2件の誘いを受けている」と述べた。

 アイントホーフェン工科大学の発表によれば、大学側が提案した日程も来年半ばに学士課程を修了できる内容で、「いずれにせよ極めて早い日程のはずだった」が、ローラン君の「両親が受け入れなかった」という。

 同大は「父親は息子が9歳のうちに学位を取得させたいと繰り返した」が、「12月26日の10歳の誕生日までの期間と、終えなければならない試験の数を踏まえ、この日の卒業は不可能だと考えた」と説明している。

 ローラン君は4歳で入学した小学校を1年半で卒業。小学校入学からわずか5年で大学卒業に迫っていた。11月のAFPとのインタビューでは、将来は「人の命を延ばすために人工臓器を作りたい」と語った。(c)AFP