【12月11日 AFP】スウェーデンのポップ・バンド、ロクセット(Roxette)ボーカルのマリー・フレデリクソン(Marie Fredriksson)さんが死去した。61歳だった。フレデリクソンさんの所属事務所が明らかにした。ロクセットは1990年代、「愛のぬくもり(It Must Have Been Love)」など数々のヒット曲を放ち、世界的に有名になった。

 2児の母でもあるフレデリクソンさんは、長期にわたるがんとの闘病の末、9日に亡くなった。2002年に脳腫瘍と診断されたが回復し、数年後には音楽界に復帰。だが2016年までに病状が悪化し、医師らから公演活動を中止するよう助言されていた。

 フレデリクソンさんはスウェーデン南部の小さな村の出身。1980年代に近くの都市ハルムスタッド(Halmstad)でペール・ゲッスル(Per Gessle)さんと出会い、1986年にロクセットを結成。世界でアルバム8000万枚以上を売り上げた。

 ロクセットの最初のアルバムは国内で成功。1989年の「ザ・ルック(The Look)」は同年米ビルボード(Billboard)チャートで1位を獲得し、初の世界的ヒットとなった。その後も「ジョイライド(Joyride)」「リッスン・トゥ・ユア・ハート(Listen To Your Heart)」、「愛のぬくもり」などがチャート入りを果たした。

 失恋のバラード「愛のぬくもり」は、リチャード・ギア(Richard Gere)とジュリア・ロバーツ(Julia Roberts)主演のロマンチック・コメディ映画『プリティ・ウーマン(Pretty Woman)』のサウンドトラックに収録された。(c)AFP/Gaël BRANCHEREAU