【12月9日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は8日、北朝鮮が新兵器の重大実験を実施したとの発表を受け、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-un)朝鮮労働党委員長に対し、米国に対する敵意は「全て」を失うことになると警告した。

 北朝鮮が西海衛星発射場(Sohae Satellite Launching Station)で詳細不明の実験を行ったことに対し、トランプ氏はツイッター(Twitter)に「金正恩は賢明過ぎて、失うものが多過ぎる。敵対的な行動に出るなら、本当に全てを失うことになる」と投稿した。

 北朝鮮が7日に実験を実施したとの発表は、トランプ氏が金氏との「非常に良好な関係」を強調し、北朝鮮からの敵対的行為があれば自分は「驚く」だろうと述べたわずか数時間後に行われた。

 昨年6月以降、米朝首脳会談は3度行われているが、非核化に向けた進展はほとんどない。北朝鮮は行き詰まっている交渉にはずみをつけるため12月31日までに新たな妥協をするよう米国に求めている。

 トランプ氏は「北朝鮮には、金正恩の指導下で大きな経済的潜在力があるが、約束通りに非核化をしなければならない」とツイッターに投稿。「NATO(北大西洋条約機構)、中国、ロシア、日本、そして全世界はこの問題では一致している」と強調した。

 またトランプ氏は、昨年6月のシンガポールでの米朝首脳会談で金氏は「強力な非核化合意に署名している」と指摘したうえで「彼は米国の大統領との特別の関係を無効にすることも、11月の米大統領選挙に干渉することも望んでいないだろう」と述べた。(c)AFP