【12月8日 AFP】北朝鮮は7日、非核化は米国との「交渉のテーブルから外されている」と主張する一方、北朝鮮の弾道ミサイル発射実験を「挑発的」と非難する共同声明を先日発表した国連安全保障理事会(UN Security Council)の欧州6か国を厳しく批判した。

 共同声明は4日、ベルギーとフランス、ドイツ、ポーランド、英国に加え、来年安保理入りするエストニアが発表。北朝鮮の「挑発的な」弾道ミサイル発射を非難し、対北朝鮮制裁の履行徹底を求めた。

 北朝鮮の金星(Kim Song)国連(UN)大使は、ここ数か月欧州が「妄想」に取りつかれ、米国が「敵対的政策」を取っていると指摘。米国との非核化交渉については、期限である年末が近づく中で交渉が足踏み状態になっている状況を踏まえ、「もはや米国と長期的に協議する必要はなく、非核化は交渉テーブルから既に外されている」と主張した。

 また、欧州6か国の非難声明を「新たな重大な挑発」と批判し、北朝鮮は「正当な防衛力強化策」を取っていると訴えた。「この欧州連合(EU)加盟6か国はここ数か月、大きな問題を起こし米国の愛玩犬の役割を果たしているが、米国に取り入る見返りは何かと疑問に思わざるを得ない」と述べた。

 国連大使の間では、事態が近く改善されなかった場合、北朝鮮が核実験や長距離弾道ミサイルの発射実験を再開することへの警戒感が広がっている。(c)AFP