【12月7日 AFP】国連(UN)気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)が開かれているスペインの首都マドリードで6日、気候変動への対策を訴えるデモ行進が行われ、スウェーデンの高校生環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん(16)を含め、世界中から集まった数万人の活動家が参加した。トゥンベリさんはCOP25に参加する各国の指導者らに対し、気候危機に対する行動を直ちに起こすよう訴えた。

 トゥンベリさんはデモ行進の開始直後に支持者らと報道陣に囲まれ、急きょ行進から離脱。「警察から、これ以上続けてはいけないと言われた。皆さんに申し訳ない。安全上の問題があり、記者が多過ぎ、人が多過ぎる」と語り、電気自動車に乗り込んだ。

 若者らによる気候デモの発起人として知られるトゥンベリさんは、炭素排出量の多い飛行機の利用を拒否している。COP25は当初、チリで開催される予定だったが、トゥンベリさんが同国に向かっていた途中に開催地がスペインに変更されたため、トゥンベリさんはヨットで欧州に戻ることを余儀なくされた。

 トゥンベリさんはポルトガルの首都リスボンに到着後、夜行列車で10時間かけて移動し、6日朝にマドリードに到着した。デモ行進に先立ち開いた記者会見では「私たちは、権力を握る人々が何らかの行動を起こすことを心から望んでいる。気候と生態系の緊急事態で人々が苦しみ、死んでいて、もう待つことはできないからだ」と訴えた。(c)AFP