【12月11日 CNS】北京冬季五輪選手村の主体構造の工事は3日午前、最後のコンクリート注入を終え、最上部の仕上げを完了した。計画では2020年の年末にはすべて完成する予定。正式使用開始後、五輪開催時には、5Gの信号が全域をカバーすることとなっている。

 選手村は北京市朝陽(Chaoyang)区の「オリンピックスポーツ文化商務園区」に位置し、総建築面積約33万平方メートル、地上13階~17階建て、20棟の建築群を含む。ベッド数は2260台、パラリンピック期間中は500台を準備している。

 選手村は、北京2022年冬期五輪と冬季パラリンピックの重点工事の一つだ。大会期間中には、各国の選手と関係者に住居、飲食、医療などのサービスを提供し、大会後は北京市の公営住宅として、首都の戦略的ニーズに合致する人材に提供される。

 北京市重大プロジェクト弁公室の紹介によると、北京冬季五輪の選手村は、すべてを選手第一で考え、大会期間中は選手の需要を満足することを優先し、大会終了後は長期使用に耐えることを設計と建設の理念としている。また、体に良い建物、スマート居住区、バリアフリーサービスなど人に優しい施設とすることを心がけているという。

 氷雪上の競技に参加する選手のウエアや靴は濡れやすいので、選手村では特に選手らがウエアや靴を乾燥させるエリアを設けた。また、世界各国の異なる文化、生活習慣、信仰を持つ選手らに異なる食事、礼拝、娯楽などのサービスを提供する。この他、選手らが互いに交流できるパブリックスペースを設けている。

 選手村の位置は「鳥の巣(Bird's Nest)」と呼ばれる国家体育場(National Stadium)や、「水立方(Water Cube)」と呼ばれる国家水泳センター(National Aquatics Center)などからわずか2キロほどの距離にある。国家スピードスケート館(National speed skating Hall)からも約4キロで、選手らは選手村からシャトルバスに乗れば2~3分で着ける距離だ。滑降やジャンプなどの競技が行われる首都スキー場までは最も遠いが、これも距離にしてわずか20キロで、車で30分ほどで到着できる。(c)CNS/JCM/AFPBB News