【12月6日 AFP】麻疹(はしか)の流行を食い止めるため全国規模で予防接種を徹底する前例のない緊急作戦に踏み切った太平洋の島国サモアは6日、ソーシャルメディアで作戦を否定する投稿を拡散した男を逮捕したと発表し、反ワクチン運動のプロパガンダは容認しないと警告した。

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 サモアでは10月半ば以降、子どもたちを中心に麻疹が大流行し、これまでに4歳以下の乳幼児54人を含む少なくとも63人が死亡している。背景には、予防接種は危険だと保護者に触れ回る「反ワクチン活動家」の存在があるとされる。

 サモア政府は、5日と6日の2日間にわたって全民間企業と緊急対応の不要な政府機関を閉鎖し、公務員らのチームが各家庭を個別訪問して全国民20万人にワクチン接種を徹底する作戦を展開している。

 しかし、アファマサガ・リコ・トゥパイ(Afamasaga Rico Tupai)通信・情報技術相は6日、反ワクチン活動家らが陰謀説を拡散し、全国的な予防接種作戦を妨害していると非難した。

 当局は5日夜、予防接種作戦を「国民に対する最大の罪」と批判してビタミンCが子どもを救うとフェイスブック(Facebook)に書き込んだ活動家の男を逮捕し、反ワクチン運動を容認しない姿勢を鮮明にした。男の逮捕容疑は、政府の命令への不服従を扇動したというもの。

 この男は医療研修を受けていないにもかかわらずフェイスブックの個人アカウントで反ワクチン運動を行い、パパイヤの葉の抽出液で麻疹は治るなどと主張していた。予防接種作戦を批判する逮捕直前の投稿は7000回以上共有され、多くのコメントが付いていた。

 今回の麻疹の流行を受けてサモア政府は非常事態を宣言しており、非常時の特別権限を有していることから、地元紙サモア・オブザーバー(Samoa Observer)は、有罪と認められれば男には禁錮2年の判決が下る可能性があると報じている。(c)AFP