【12月1日 AFP】コンゴ民主共和国東部ベニ(Beni)で11月30日、過去1か月間に100人超の市民を殺害した武装勢力の構成員と疑われた2人が、群衆にリンチ(私刑)を受け死亡した。AFP記者が明らかにした。

 殺害されたのは男性1人と女性1人。民間人の服装をしていたが、所持していたかばんの中からは弾薬が見つかった。AFP記者によると、2人は数十人の群衆から、ウガンダのイスラム過激派とつながりを持つ武装勢力「民主勢力同盟(ADF)」の構成員と糾弾され、私的制裁を加えられたという。

 国連(UN)平和維持活動(PKO)局のジャンピエール・ラクロワ(Jean-Pierre Lacroix)事務次長は同日、国連コンゴ安定化派遣団(MONUSCO)の拠点があるベニを訪問した。拠点は数日前、派遣団が武装勢力の攻撃を阻止できていないと抗議する群衆に襲撃され、少なくとも7人が死亡した。

 ラクロワ氏は短時間の滞在中に「敵を間違えてはならない。敵は住民を襲撃し殺害する者たちと、この地域でエボラ出血熱対策を支援している医療関係者を襲う者たちだ」と語り、隣接する北東部イトゥリ(Ituri)州に出発した。

 コンゴ民主共和国東部では武装勢力の襲撃による情勢不安が長年続いているが、このところの襲撃事件の大半は、ADFの仕業とみられている。(c)AFP