【12月1日 CNS】中国・四川省(Sichuan)成都(Chengdu)で11月19日、「成都高新減災研究所(Institute of Care-Life)」が記者会見を開き、小米集団(シャオミ、Xiaomi)と共同で、シャオミスマホ操作システム「MIU11」とシャオミテレビ「MIUI TV」内蔵の地震警報機能を開発し、正式に使用開始したことを発表した。

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 シャオミは操作システムの中に地震警報機能を組み込んだ初めてのスマホメーカーとなり、AI搭載のモノのインターネットプラットフォーム「AIoT」となった。

 この地震警報機能は同所とシャオミが共同で研究・開発したもので、中国大陸の地震警報ネットワークとスマホ、テレビの操作システムとを技術的にリンクさせている。地震警報サービスを外部のソフト利用から操作システム本体のサービスに転換させたものである。

 ユーザーはシャオミ製スマホの操作システムを「MIU11」にアップグレードするだけで、地震警報機能が使用できる。破壊的な地震が発生した際、まだ地震波が届いていないユーザーには、到達の数秒から数十秒前にスマホ画面の挿入ボードと音声で地震の大きさ、到達時間などの警報が流れる。また、位置情報に基づき、地震の影響を予想した情報を発信し、同時に最寄りの避難所を掲示する。機能が始まってからこれまでに、11月10日午前6時46分の四川宜賓市(Yibin)興文県(Xingwen)のM4.1の地震の警報に成功している。

 同研究所所長の王暾(Wang Tun)博士は、「民衆の災害と災害警報情報に対する関心度は低く、災害予報アプリの普及率は高くはないため、警報システムの被害減少効果が発揮されていない。この地震警報機能なら、アプリをダウンロードする必要もないし、アプリが誤って閉じられてしまう可能性もなくなる。また地震警報を最優先で伝達でき、情報通信の遅れを最大限抑え、警報機能の信頼性と到達率を高めることができる」と話した。

 王所長は「現在わが研究所は多くのスマホメーカーと連結を進めており、政策や法規が許す条件のもとで、将来大きな範囲で地震警報機能をスマホ操作システムの中に組み込んで、全ての人たちが警報を受け取れるようになり、地震警報の『最後の一歩』の問題を解決したい」と語る。(c)CNS/JCM/AFPBB News