【11月25日 AFP】男子テニスのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)とアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)によるエキシビションマッチが23日、メキシコ・メキシコ市で行われ、両選手は大観衆のファンを沸かせた。

 主催者によれば、特別にコートが設置された闘牛場プラサ・メヒコ(Plaza Mexico)には4万2517人のファンが詰め掛け、試合はフェデラーが6-3、4-6、6-2で勝利した。

 フェデラーは「皆さんは素晴らしいお客さんだ。皆さんの応援に鳥肌が立ったし、感謝の気持ちは言葉では言い表せない」とコメントした。

 今回のツアーは国際テニス連盟(ITF)に承認されていないため、観客数は公式記録としては残らない。

 2010年7月、ベルギー・ブリュッセルにあるボードゥアン国王スタジアム(King Baudouin Stadium)で行われたキム・クライシュテルス(Kim Clijsters、ベルギー)氏とセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)のエキシビションマッチは、3万5681人を動員した。

 公式戦が行われる中で世界最大のコートは、全米オープン(US Open Tennis Championships)の会場となっている米ニューヨーク・フラッシング・メドウズ(Flushing Meadows)にある、約2万3000人を収容するアーサー・アッシュ・スタジアム(Arthur Ashe Stadium)となっている。

 スペイン・マドリードで行われた国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2019)を欠場しているフェデラーとズベレフは、今月24日までエキシビションツアーで中南米の5か国を回り、メキシコはその4番目の目的地となっていた。スイス紙ル・タン(Le Temps)によれば、フェデラーは今回のツアーで今季稼いだ賞金の3倍にも上る1000万ドル(約11億円)を手にすることになっているという。

 23人が亡くなり、2000人以上が負傷した社会的危機により、1か月にわたってスポーツの開催が中止されているチリでの初日は議論を呼んでいたが、その翌日にはアルゼンチン・ブエノスアイレスでも試合が行われた。

 しかし、コロンビアで22日に予定されていた一戦は、イバン・ドゥケ(Ivan Duque)大統領に対する大規模な抗議デモを受けて暴動が発生し、首都ボゴタで夜間外出禁止令が出たため中止となった。

 今回のツアーは24日にエクアドル・キトで最終日を迎える。(c)AFP