【11月24日 Xinhua News】中国の南京農業大学(Nanjing Agricultural University)は21日、同大学の周光宏(Zhou Guanghong)教授の研究チームがこのほど、動物の幹細胞を使って筋肉幹細胞の「培養肉」を作り出したことを明らかにした。研究チームは第6世代のブタの筋肉幹細胞を約20日間培養した結果、5グラムの培養肉を得た。

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 中国農学会は同日、専門家を集めてこの成果に対する技術評価を行い、①ブタとウシの高純度の筋肉幹細胞を初めて分離し、これまで手に入らなかった高純度の単一細胞群を得た②体外培養されたブタとウシの筋肉幹細胞が継代の過程で増殖や分化能力の減衰を生じるといった難題を基本的に解決した③中国初の筋肉幹細胞による培養肉を開発した―という3項目で大きな進展があったことを確認した。

 培養肉とは、動物の筋肉幹細胞を培養することにより、生産された食用肉を指す。

 周氏は、今回開発した細胞培養肉は、加工処理すれば豚ひき肉と似た食用の品質を備えることが可能だが、まだ食品として販売する段階には至っておらず、さらなる研究と評価が必要との見方を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News