【11月18日 AFP】ガソリンの値上げに対する抗議デモが起きているイランで、同国のハッサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)大統領は17日、イランは社会の「不安定」を容認しないと警告した。2日間の抗議デモでは2人が死亡、数十人が当局により拘束され、インターネットへのアクセスも制限された。

 ロウハニ師は「抗議を行うのは国民の権利だ。だが、抗議行動は暴動とは違う。われわれは社会の不安定を容認すべきではない」と明言。抗議デモの発端となったガソリンの値上げを擁護した。イラン政府は急激な景気悪化の中、ガソリンの値上げを社会福祉費用に充てる計画だとしている。

 抗議デモは15日のガソリン値上げ発表の数時間後に起こった。政府の発表によると、1か月当たり60リットルまでのガソリン価格は、これまでの1リットル1万リアル(約26円)から1万5000リアル(約39円)に引き上げられ、60リットルを超えると3万リアル(約78円)になる。

 抗議デモでは、道路が封鎖されたり公共物が放火されたりし、複数の負傷者が出て、数十人が拘束された。

 デモ発生の翌日にはインターネットへの接続が制限された。インターネット監視団体ネットブロックス(Netblocks)の16日のツイッター(Twitter)投稿によると、「イランでは現在、インターネットがほぼ全土でシャットダウンされている」という。(c)AFP/Amir Havasi