【11月15日 AFP】ボリビアのヘアニネ・アニェス(Jeanine Anez)暫定大統領(52)は14日、大統領辞任を表明しメキシコに亡命したエボ・モラレス(Evo Morales)氏について、次期選挙への出馬はないと言明した。政府所在地のラパス(La Paz)では、モラレス氏を支持しアニェス氏に抗議する大勢の市民がデモ行進に参加した。

 先月20日の大統領選挙で、モラレス氏が4選を果たすために不正操作したとの疑惑が浮上したことで、今回の混乱に発展した。

 死者を伴う抗議デモが起きる中、モラレス氏は身の危険を訴えてメキシコに亡命。12日になって、アニェス氏が暫定大統領への就任を宣言し、最高裁もこれを承認した。

 アニェス氏は早期の選挙実施を約束しているが、憲法で大統領任期は連続2期までと規定されている以上、モラレス氏は次期選挙には出馬できないと述べた。

 暫定政府は14日、深く分断された社会に平和をもたらすため、モラレス氏が率いた与党・社会主義運動(MAS)との対話を開始したと発表した。

 ラパスには近郊のエルアルト(El Alto)から連日抗議デモの参加者らが押し寄せ、モラレス氏の辞任は退陣ではなくクーデターによるものだと訴えている。

 同国初の先住民族出身の大統領となったモラレス氏を支持するデモ参加者ら、カラフルな先住民の旗を振り、「今こそ市民戦争の時」「エボ、戻って来て」と繰り返し叫んだ。(c)AFP/Francisco JARA