【11月13日 AFP】インドネシアの人気観光地バリ(Bali)島で酒に酔って暴れ、バイクの運転手に飛び蹴りし、民家に押し入り住民に暴力を振るったオーストラリア人観光客に対し、現地の裁判所は12日、禁錮4月の実刑判決を言い渡した。

 オーストラリア人のニコラス・カー(Nicholas Carr)被告(26)が、バリ島のスミニャック(Seminyak)の街中で酔って暴れる様子は、インターネット上で拡散した映像に捉えられていた。

 デンパサール(Denpasar)地方裁判所は、暴行と器物破損の罪に問われたカー被告に対し、有罪判決と禁錮4月の刑を言い渡した。カー被告は控訴しない意向を示している。同被告はすでに刑期の一部の期間、勾留されていたため来月釈放される予定。

 建設業見習いのカー被告は8月、はだしで通りに出て怒鳴り散らした後、走行中の車の前方に体当たりし、さらに近くを走っていたバイクの運転手を狙って飛び蹴りした。バイクの運転手は投げ出され、軽傷を負った。

 さらにカー被告は、コンビニエンスストアのガラスを割った後にバイクを盗み、その後、家屋に侵入し寝ていた住人に暴行を加えた。警察によると、この住人の男性も負傷した。

 最終的にカー被告は地元住民と警察に取り押さえられ、病院に搬送された。ソーシャルメディアに投稿された映像には、血にまみれ、あざだらけのカー被告が、現場でホースやロープで縛り付けられている様子が映し出されていた。

 逮捕された後、カー被告は謝罪し、小ボトル10本分のウオッカやその他のアルコール飲料を飲んでいたことを認めた。

 法廷では、カー被告がバイクの運転手に謝罪し、2人が抱き合う場面があった。(c)AFP