【10月31日 AFP】ラグビー南アフリカ代表は31日、W杯日本大会(Rugby World Cup 2019)決勝のイングランド戦に臨む布陣を発表し、足首の故障で準決勝を欠場したWTBチェスリン・コルビ(Cheslin Kolbe)がメンバーに復帰した。

 チームを率いるラシー・エラスムス(Rassie Erasmus)ヘッドコーチ(HC)は、最高のスピードを持つコルビを復帰させてシブシソ・ヌコシ(S'Busiso Nkosi)を外しただけで、あとは激闘の末にウェールズに19-16で勝利した前週の準決勝からメンバーを変えることはしなかった。

 エラスムスHCは、「チェシー(コルビ)は体調万全で、準備はできている」とすると、「23人から外れたシブ(ヌコシ)はつらいだろうが、メンバー入りしていない他の7人や、けがで帰国した2人(トレバー・ニャカネ<Trevor Nyakane>とジェシー・クリエル<Jesse Kriel>)と同様に、彼は今大会でチームに大いに貢献してくれた」と述べた。

 昨年、スプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)の指揮官に就任したばかりのエラスムスHCだが、成績不振に陥っていたチームを大きく変貌させた。前指揮官のアリスター・クッツェー(Allister Coetzee)氏は、テストマッチ25戦中11勝しか挙げられずに解雇された。

 2019年のスプリングボクスは、テストマッチ11戦で1敗しかしておらず、南半球4か国対抗戦のザ・ラグビーチャンピオンシップ(The Rugby Championship 2019)では2009年以来の優勝を果たし、世界ランキングも2015年8月以来となる2位に返り咲いた。

「このチームは、ここまで来ただけでは足りない」と言うエラスムスHCは、「われわれは今、世界王者になるという一生に一度かもしれない機会を迎えている。それは母国や国民にとって、大きな意味がある」「母国が大いに盛り上がっていることは知っているし、(決勝の時間に)ランチタイムの南アフリカは国中が静止状態となるだろう。期待はとてつもなく大きい」と語った。

「優勢とみられているのはわれわれではないかもしれないが、選手たちは持っているものをすべて出し切る。たとえほんの一瞬であっても、1995年と2007年の優勝がどれほど国を高揚させたか分かっている。もう一度それを南アフリカに経験してもらいたい」 

 イングランド戦に臨む南アフリカの登録メンバーは以下の通り。

先発メンバー:ウィリー・レ・ルー(Willie Le Roux)、チェスリン・コルビ、ルカニョ・アム(Lukhanyo Am)、ダミアン・デ・アレンデ(Damian de Allende)、マカゾレ・マピンピ(Makazole Mapimpi)、ハンドレ・ポラード(Handre Pollard)、ファフ・デクラーク(Faf de Klerk)、ドウェイン・フェルミューレン(Duane Vermeulen)、ピーター・ステフ・デュトイ(Pieter-Steph Du Toit)、シヤ・コリシ(Siya Kolisi)、ルード・デヤハー(Lood de Jager)、エベン・エツベス(Eben Etzebeth)、フランス・マルヘルベ(Frans Malherbe)、ボンギ・ムボナンビ(Bongi Mbonambi)、テンダイ・ムタワリラ(Tendai Mtawarira

リザーブメンバー:マルコム・マークス(Malcolm Marx)、スティーブン・キツホフ(Steven Kitshoff)、ヴィンセント・コッホ(Vincent Koch)、RG・スナイマン(RG Snyman)、フランコ・モスタート(Franco Mostert)、フランソワ・ロウ(Francois Louw)、ハーシェル・ヤンチース(Herschel Jantjies)、フランス・ステイン(Frans Steyn

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