【10月30日 AFP】2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は29日、本大会で体操などの会場となる有明体操競技場(Ariake Gymnastics Centre)を公開した。

 205億円の建設費がかけられた競技場は、未来的なデザインの一方で、日本の伝統的な建築技法に着想を得ており、近代的な建材が導入される前の手法に回帰する目的で、2300立方メートルの木材が使用されている。

 外観は杉材の外壁を細い支柱が支える構造になっており、遠くからは宙づりになっているように見える。組織委員会によれば、「湾岸エリアに浮かぶ木の器」をイメージしたという。内装は緩やかにカーブした天井が特徴で、梁(はり)には鉄骨ではなく国産のカラマツを使用している。

 座席は長椅子タイプで、収容人数は1万2000人。五輪の体操と新体操、トランポリン、パラリンピックのボッチャが行われ、大会後は展示場として利用されることになっている。また組織委員会によれば、座席などに使った木材の一部は、展示場や学校などの他施設で再利用する計画だという。(c)AFP