【10月29日 AFP】ラグビー南アフリカ代表はW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)での地味な戦術が批判を浴びているものの、チームを率いるラシー・エラスムス(Rassie Erasmus)ヘッドコーチ(HC)は、来月2日に行われるイングランドとの決勝でも、これまで通りの戦略を貫く姿勢を示している。

 スプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)は、キックで陣地を奪い取ることに加え、フォワード陣の強力なフィジカルと鉄壁の守備で相手の息の根を止めることを基本とするゲームプランを組み立ててきた。

 南アフリカは、ウェールズに19-16で勝利した準決勝をけがで欠場したものの、決勝で復帰する見通しのチェスリン・コルビ(Cheslin Kolbe)、そしてマカゾレ・マピンピ(Makazole Mapimpi)の両WTBが際立っているものの、その戦術のほとんどは決して派手なものではない。

 エラスムスHCは29日、報道陣に対して、「われわれは世界ランキングが6位、7位、8位のところから、一定の目標を掲げてきた」「そのうちの一つは常に、自分たちの地位を取り戻し、再びラグビー界の強豪国として君臨し、世界1位、2位の座を確保することだ」と述べた。

「そうするためには、ある程度のブロックをきちんと積み上げていく必要がある。確実な道のりを歩み、スタッツに従ってプレーする。ゲームプランについて話題に上っているが、それが短期間の結果につながっている」

「試合で改善すべき点があることはもちろん受け入れるし、その辺りを冷静に把握して修正を続けていく」「批判は受け入れるが、W杯決勝に進出したことについても喜んでいる。それは、われわれの最終目標だ」と語ったエラスムスHCは、スプリングボクスが「31人全員がプレー可能であり、試合に備えている」と述べた。(c)AFP/Luke PHILLIPS