【10月21日 Xinhua News】中国北京市平谷区(Guping)は17日、同区にある新石器時代の上宅遺跡が、第8次全国重点文物保護単位に選ばれたことを明らかにした。

 同遺跡は金海湖鎮上宅村に位置する。1984年に実施された北京市第2次文化財全面調査で、調査チームのメンバーが同村のレンガ工場が掘り出した土砂の中に大量の土器片や石器が含まれているのを発見。直ちに作業を中止させ、試掘を開始した。1985年には国家文物局の承認を受けた北京市が発掘調査を実施し、これまでに石器約5400点、土器約1100点が出土している。考古学者による総合的な分析で、同遺跡は新石器時代の中国で南北の文化が結合した場所であるとされ、北京地区で原始農業の萌芽(ほうが)がうかがえる新石器時代文化であると認められた。

 同遺跡が見つかる以前、北京の新石器時代文化は約1万年前の「東胡林人遺跡」(門頭溝区)と約5000年前の「雪山文化遺跡」(昌平区)の二つだけであり、両者の間にある数千年間の人類活動の軌跡と文化の様相は分かっていなかった。

 北京市文物研究所の郭京寧(Guo Jingning)副所長は、同遺跡で出土したサンプルを放射性炭素年代測定し、さらに年輪年代測定法で補正した結果、7500〜6000年前の新石器時代のものであることが判明したと説明。同遺跡の発見と年代確定は、北京地区における新石器時代の年代的空白を埋めたと述べた。(c)Xinhua News/AFPBB News