【10月20日 AFP】香港北東部の大埔(Tai Po)区で19日午後、民主化デモを呼び掛けるビラを配っていた男性(19)が刃物を持った男に襲われ、首と腹部を負傷した。香港では17日にも、民主化要求デモを主催する市民団体のリーダーが、路上で正体不明の暴漢らにハンマーで襲われたばかり。

 警察によると、被害者の男性は当時、黒の服とフェースマスクを身に着けていた。現場は香港の民主化運動を支持するメッセージを書いた付箋などをはりつけた「レノンウォール」の近くだった。レノンウォールは数か月にわたりデモが続く中で各地に設置されており、現場近くのものは最大級だった。

 地元メディアが公開した写真には、腹部を切られて内臓が露出し、重傷を負った被害者が写っていた。

 一方、ソーシャルメディア上に投稿された映像には、襲撃直後の刃物を手にした男が「香港は中国の一部だ。(お前らが)香港をめちゃくちゃにした」と叫ぶ姿が映っていた。

 警察は、被害者の年齢を公表するとともに、22歳の男を逮捕したと明らかにした。被害者は手術のために病院へ運び込まれた際、意識があったという。(c)AFP