【10月20日 AFP】英議会は19日、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相が欧州連合(EU)と合意した離脱(ブレグジット、Brexit)案について、内容を理解するのに時間を要するとして採決を先送りした。英首相官邸筋によると、これを受けてジョンソン首相はEUに離脱延期を要請する書簡を送ったが署名せず、別の書簡で延期を望まない旨を表明した。

 英議会が19日に離脱案を承認しなかった場合、法律により首相は離脱延期を要請しなければならないことになっているが、ジョンソン氏は予定通り今月31日に離脱しなければならないと主張した。

 英首相官邸筋が19日に明らかにしたところによると、ジョンソン氏は離脱延期法に従って書簡のコピーを送ったが署名を入れず、代わりに離脱を今月末から先延ばしにしたくない旨を表明する書簡に署名した。

 英国のティム・バロウ(Tim Barrow)駐EU大使は別の書簡の中で、離脱延期を要請する書簡は、法律に従うために送っただけだと説明した。

 ベルギー・ブリュッセルでは、ドナルド・トゥスク(Donald Tusk)EU大統領(常任議長)が延期要請を受け取ったと明らかにしたが、EU筋は詳細への言及は避けた。(c)AFP