【10月19日 AFP】フランスのブリュノ・ルメール(Bruno Le Maire)経済・財務相は18日、米フェイスブック(Facebook)が計画している暗号資産(仮想通貨)「リブラ(Libra)」の阻止に向けて欧州主要国が協力していると明らかにした。

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 ルメール氏は、米首都ワシントンで開かれた世界銀行(World Bank)と国際通貨基金(IMF)の年次総会の関連行事の場で記者団に対し、「リブラが欧州で歓迎されていないことを明確に示す」ため、イタリア、ドイツ、フランスが今後数週間で一定の措置を取ると述べた。措置の具体的な内容には触れなかった。

 さらにルメール氏は、「われわれは、民間企業が主権国家と同じ権力、同じ通貨主権を持つことを許さない」と述べ、「フェイスブックと政府の大きな違いは、政府が民主的な管理の下にあるということ、つまり国民から管理されているということだ」と指摘した。

 独仏伊の確固たる反対姿勢で、デジタル経済への進出を図るフェイスブックへの逆風は一層強まった。

 20か国・地域(G20)も18日、リブラがもたらすマネーロンダリング(資金洗浄)や詐欺、違法金融といった深刻な危険性に警鐘を鳴らした。(c)AFP/Delphine TOUITOU