【10月18日 AFP】ラグビー日本代表のジェイミー・ジョセフ(Jamie Joseph)ヘッドコーチ(HC)は18日、W杯日本大会(Rugby World Cup 2019)準々決勝の南アフリカ戦に臨む先発メンバー15人を発表。現役時代はオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)としてプレーした指揮官は、この試合が開催国にとって「極めて重要」と位置付ける中で、プールAの最終戦から1人だけメンバーを入れ替えた。

 ブレイブブロッサムズ(Brave Blossoms、日本代表の愛称)は、28-21で勝利したスコットランド戦で頭部外傷の評価(HIA)に引っかかり今回の登録メンバー23人から外れたウィリアム・トゥポウ(William Tupou)に代わり、山中亮平(Ryohei Yamanaka)がFBに入った。また、先月南アフリカに7-41で敗れた壮行試合の先発からは、合計5人が変更された。

 劇的勝利を飾った2015年のイングランド大会(Rugby World Cup 2015)のスプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)戦に出場した顔ぶれでは、スターWTBの松島幸太朗(Kotaro Matsushima)をはじめ、堀江翔太(Shota Horie)とリーチマイケル(Michael Leitch)が先発に名を連ねたが、ジョセフHCは「その点は、全く当てにしていない」「この4年間で、あの試合のことは忘れようと努力してきた」と強調した。

「そう、あのときの選手は何人かいる。あれは素晴らしい勝利だった」「しかし、今は自分たちの仕事をしているのであり、あの試合のことを暗示するつもりはない」「これはわれわれにとって極めて重要な試合だ」

 主将のリーチも指揮官の言葉に倣い、「4年前は違うメンタリティーでW杯に臨み、3勝を記録した」「今回は勝利を確信して試合に臨んでいる。一つ違っているのは、選手たちのメンタリティーだ」と語った。

■毎試合がファイナル

 ジョセフHCは今週末の一戦に向けた準備を進める中で、アジア勢としてラグビーW杯の準々決勝に初めて進出したという「快挙を実感させる」ために、選手たちに休養を与えたと明かすと、「南アフリカ戦がどういう試合になるかは、前々から分かっている」と付け加えた。

「南アフリカが何をしてくるかは明白だ。彼らのチームセレクションは、フォワードが厳しいフィジカルでアプローチしてくるという明確なサインだ」

 一方、ニュージーランド出身のFLリーチは、チームが「今大会のベスト8入り」だけで満足するつもりはないと強調し、「最初の目標はプールステージを突破して準々決勝に進出することだった」とすると、「今は目標を移した」と語った。

「自分たちにとっては毎試合がファイナルであり、これが最後のつもりで戦う」「南アフリカと対戦して勝ったら、また次の試合に集中していく」「ここまでの結果に満足していない。われわれは南アフリカに立ち向かい、勝利を目指していく」

 南アフリカ戦に臨む日本の登録メンバーは以下の通り。

先発メンバー:山中亮平、松島幸太朗、ラファエレティモシー(Timothy Lafaele)、中村亮土(Ryoto Nakamura)、福岡堅樹(Kenki Fukuoka)、田村優(Yu Tamura)、流大(Yutaka Nagare)、姫野和樹(Kazuki Himeno)、ピーター・ラブスカフニ(Pieter Labuschagne)、リーチマイケル、ジェームス・ムーア(James Moore)、トンプソンルーク(Luke Thompson)、具智元(Jiwon Koo)、堀江翔太、稲垣啓太(Keita Inagaki

リザーブメンバー:坂手淳史(Atsushi Sakate)、中島イシレリ(Isileli Nakajima)、ヴァルアサエリ愛(Asaeli Ai Valu)、ヴィンピー・ファンデルヴァルト(Wimpie van der Walt)、アマナキ・レレイ・マフィ(Amanaki Lelei Mafi)、田中史朗(Fumiaki Tanaka)、松田力也(Rikiya Matsuda)、レメキロマノラヴァ(Lomano Lava Lemeki

(c)AFP/Luke PHILLIPS