【10月18日 AFP】今月21日に総選挙が行われるカナダで、余命数か月を宣告された18歳の末期がん患者の少女がベッドの上から人生初となる投票を行った。少女は他の有権者たちにも投票へ行くよう訴えている。

 マディソン・イェットマン(Maddison Yetman)さん(18)はソーシャルメディアに投稿した動画に「私にとってこれが変化をもたらす最後のチャンス」とメッセージを添え、「この動画を多くの人と共有し、投票へ行ってほしい」と呼び掛けた。

 動画は52万8000回以上視聴されるなど大きな話題を呼び、ジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相はツイッター(Twitter)への投稿で「投票がいかに大切か、改めて気付かせてくれた」と感謝の意を示した。

 親族によるとイェットマンさんは10代前半から政治に強い関心を持ち、選挙に参加できることをとても楽しみにしていたという。

 イェットマンさんは今月6日、原因不明の体の痛みを感じて病院を訪れたところ、手術が不可能ながんと診断された。その後、数時間ほどで歩くこともできなくなった。

 しかし、イェットマンさんは病院患者たちのために用意された期日前投票に参加。動画の中でイェットマンさんは「寝たきりで本当に限られた時間しかありませんが、それでも人生初の一票を投じました」と書かれたメッセージを掲げ、「私に投票できる時間があるのなら、あなたにもあるはず」と声に出して訴えた。

 映像はイェットマンさんが16日提供。(c)AFP