【10月16日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の顧問弁護士ルドルフ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)氏は15日、下院で進められている大統領弾劾調査で出された文書提出命令を拒否した。民主党が大統領の権力乱用疑惑に関する証拠を集める中、緊張が高まっている。

 ジュリアーニ氏は民主党が率いる下院3委員会による文書提出命令を拒否し、弾劾調査を「違法」で「違憲」と断言した。ジュリアーニ氏は、議会侮辱罪に問われる恐れがある。

 米メディアによると、行政管理予算局(OMB)も、15日の期限までに文書を提出しなかった。民主党はこうした文書について、トランプ氏がウクライナに支援を提供する見返りとして、政敵のジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領を調査するようウクライナ政府に圧力をかけた疑惑を裏付ける一助となるとみている。

 国防総省とマイク・ペンス(Mike Pence)副大統領が文書提出命令に応じるかどうかは明らかになっていない。

 文書提出を求める召喚状を出した下院情報特別委員会のアダム・シフ(Adam Schiff)委員長は15日、トランプ氏の権力乱用疑惑に関する調査について、証人らから十分な支援が得られ、「劇的に進展した」と述べた。

 さらに7月のトランプ氏とウクライナ大統領の電話会談について、「米大統領は弱い同盟国に強要し、政敵に関する不正な調査としか言いようがないことを実施させようとした」と述べた。(c)AFP/Paul HANDLEY