【10月16日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が政敵のジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領を調査するようウクライナに圧力をかけたとされる問題について、ジョン・ボルトン(John Bolton)前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が「麻薬取引」と呼び警鐘を鳴らしていたことが、元側近による議会証言で明らかになった。米メディアが報じた。

 トランプ氏は7月25日のウクライナ大統領との電話会談で、4億ドル(約440億円)近くの軍事支援の見返りとして、2020年大統領選での自身の有力対立候補であるバイデン氏に関する調査を求めた疑いが持たれている。この疑惑は下院によるトランプ氏弾劾調査の開始につながった。

 トランプ氏の元ロシア担当首席顧問フィオナ・ヒル(Fiona Hill)氏は14日、弾劾調査を行う議員らに対し10時間に及ぶ非公開証言を行った。米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)が関係筋2人の話として伝えたヒル氏の証言内容によると、ボルトン氏はトランプ氏の顧問弁護士ルドルフ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)氏について「皆を爆破することになる手投げ弾」であるとして警鐘を鳴らしていた。

 同紙が伝えたヒル氏の証言によると、ボルトン氏は「私はジュリアーニ氏と(大統領首席補佐官代行のミック・)マルバニー(Mick Mulvaney)氏が進めている麻薬取引には一切関わっていない」と語っていた。ヒル氏はまた、ジュリアーニ氏と共にウクライナに圧力をかけたとされるゴードン・ソンドランド(Gordon Sondland)駐欧州連合(EU)大使とボルトン氏の間で「激しいやり取り」があった後、ボルトン氏から国家安全保障会議(NSC)の弁護士に通知するよう指示されたと述べたという。

 AFPはこの報道の真偽を確認できていない。(c)AFP