【10月13日 AFP】米カリフォルニア州南部で発生した森林火災で12日、消防隊員約1000人やヘリコプターが出動して消火活動に当たっている。これまでに約10万人が避難を余儀なくされたが、気温の低下に伴い、一部住民は帰宅を許可された。

 火災は10日夜、ロサンゼルス北部シルマー(Sylmar)で発生。すぐさま制御不能となり、ロサンゼルス広域都市圏のサンフェルナンドバレー(San Fernando Valley)地域に燃え広がった。火災の原因は不明。

 消防当局によると、12日までにロサンゼルス中心部の北方約32キロの地域で30平方キロ以上の面積が焼失した。「サドルリッジ(Saddleridge)」と名付けられたこの火災は、カリフォルニア州南部で起きた火災の中でも最大規模のものとなった。これまでに19%ほどが鎮火されたという。

 この火災で焼失した住宅や建物は76棟。また、89歳の女性が火災から逃げ遅れて死亡したほか、自宅を火の手から守ろうとしていた50代の男性が心臓発作で死亡した。

 火災発生を受け、カリフォルニア州の電力大手PG&Eは、強風で切れた電線から火花が森林に燃え移って火災が拡大するのを防ぐ措置として、輪番停電を実施。カリフォルニア北部に住む約200万人が停電の対象となった。(c)AFP/Jocelyne ZABLIT