【10月13日 AFP】米カリフォルニア州南部で森林火災が発生し、11日、強風によって火災が拡大して10万人を超える住民が避難を強いられたほか、建物や住宅が損壊し、州内の広範囲で厳戒態勢が敷かれた。

 報道によると、ロサンゼルスから約115キロ東に位置するカリメサ(Calimesa)では、ごみ収集車の積み荷に火災の火が燃え移り、運転手が積み荷を放置。近くのトレーラーハウスの駐車場に火が広がり、89歳の女性が死亡した。

 また、消防当局によるとロサンゼルスの中心部から約32キロ北に位置するサンフェルナンドバレー(San Fernando valley)では10日夜、森林火災の消火活動に当たっていた消防隊員らと話をしていた50代の男性が心停止に陥り、その後死亡した。

 火災による焼失面積は一夜にして0.24平方キロから19平方キロへと拡大。10万人を超える住民に避難命令が出された。

 ロサンゼルス消防当局によると、11日早朝現在、火災の鎮火率は0%で、消防隊員約1000人が消火活動に当たっている。火災により複数の主要幹線道路の一部が封鎖され、地下鉄も運休となった。

 カリフォルニア州の電力大手PG&Eは9日、森林火災の予防措置として輪番停電を実施。北カリフォルニアの住民約200万人が停電の影響を受ける中、今回の火災が発生した。

 計画停電は、強風によって送電網を火元とする森林火災が発生するリスクを減らすための措置で、11日はPG&Eの契約者約31万2000人への電力供給が停止されていた。

 映像は、11日~12日に撮影。(c)AFP/Jocelyne ZABLIT