【10月15日 CNS】中国・浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)の景勝地「西湖(West Lake)」で4日、巡回指揮車の監視パネルに、4チームのパトロール隊がそれぞれ徒歩で西湖の見回りを行う姿が映っていた。

 パトロールしているのは「西湖風景区行政執法局女子パトロール隊」(以下、西湖女子パトロール隊)。指揮車にいる黄方ゲツ(Huang Fangyue)副隊長が軽くマウスを動かすと、彼女が選んだパトロール隊の周囲の全景が画面に映し出された。西湖の名所「白堤(Baidi)」も同時に映し出され、マウスの動きに合わせ、360度にわたり人の波や車の流れなど現場状況がバーチャルリアリティー(VR)によりリアルタイムに見て取れる。

「指揮センターへ報告!断橋(Duanqiao)から100メートル地点で妊婦が動けなくなっている」。白堤地区のパトロール隊員の報告の声がまだ終わらないうちに、指揮車にいた後詰めの隊員が現場地区の管理所に連絡。ただちに区内専用車を駆って現場に急行、無事に妊婦とその家族を救出、連絡を受け救出まで所要時間わずか10分間であった。

 西湖女子パトロール隊は、5G技術を使った「智慧の大脳」を有し、8K全方位カメラでリアルタイムの巡視が実現できている。「時差無し高画質映像・音声伝達技術」で、指揮センターから現場への遠隔指揮がさらに快速で行えるようになり、突発事件やそれに派生して起きる事件への即時対応が可能になった。

 5G+8Kのリアルタイム巡視のほか、VR高画質立体動画による監視体制も優れた点の一つだ。

「知能化設備と先端技術の試行地区として整備が進むに伴い、西湖風景名勝区ではクラウド管理と透明な法規執行が実現し、高効率の執行管理が定着した。これで隊員の能力をさらに高めることができる」。行政執法局の馮剛(Feng Gang)局長はこう語る。(c)CNS/JCM/AFPBB News