【10月10日 Xinhua News】中国の伝統祝日「重陽節(旧暦9月9日)」にあたる7日、天津市(Tianjin)内の媽祖(まそ、航海と漁業の女神)を祭る天后宮で、媽祖昇天1032周年を記念する己亥(つちのとい、きがい)の秋季祭典が行われた。

 厳かな礼楽が鳴り響く宮内では、主祭者と補佐役が媽祖を拝礼し、果物や野菜などの供物を奉納。地域の名士や信徒、観光客らが合掌し、風雨順時、五穀豊穣(ほうじょう)、国家と人々の安寧を祈願した。

 今回の祭典では、伝統習慣を踏襲するだけでなく、斬新な文化的要素も加えられた。南北の碑廊には、同市の劇団「小百花芸術団」や音楽舞踊の無形文化遺産「掛甲寺法鼓(けいこうじほっく)」、高足踊りの「海下文武高蹺(かいかぶんぶこうきょう)」が順番に登場し、天津独特の地域民俗文化を披露した。

 天津天后宮の創建は元代中期の1326年。当時は「天妃宮」と呼ばれ、市民からは「娘娘宮」として親しまれた。幾多の改修を経ており、市内では最も古い建築群とされる。中国国内に現存する最も古い媽祖廟の一つでもある。(c)Xinhua News/AFPBB News