【10月8日 AFP】オーストラリアのシドニーや米ニューヨークなどの世界各都市で7日、気候変動対策を求める抗議者らが2週間の市民的不服従運動を開始し、道路交通を妨害したとして数百人が逮捕された。

 一連のデモはロンドンで昨年発足した団体「絶滅への反逆(Extinction Rebellion)」の呼び掛けで行われた。参加者らは、地球を「絶滅」から救うため直ちに行動するよう要求。警察を無視して自らの体を鎖で自動車や柵に縛り付けたり、道路の中央に寝そべったりした。

 デモは欧州のほか、アジア、アフリカ、北米の一部でも行われたが、参加者はたいていの都市で数百人にとどまり、スウェーデンの高校生環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さんが呼び掛けた9月の大規模デモを大きく下回った。トゥンベリさんは後に国連で厳しい口調の演説を行い、その様子は世界で大きく報じられた。

 科学者らは炭素排出によって壊滅的な気候変動が引き起こされると警告しており、「絶滅への反逆」は政府に大胆な排出削減を求めている。同団体は、トゥンべリさんのほか、気温上昇や海面上昇を研究する科学者らの支持を受けている。

 ロンドンでは抗議参加者が英議会近くで座り込みを実施。276人が逮捕された。(c)AFP