【10月7日 AFP】ボリビア東部チキタニア(Chiquitania)地方の熱帯サバンナ林で猛威を振るっていた森林火災について、地元サンタクルス(Santa Cruz)県当局は6日、豪雨により鎮火したと発表した。火災は、ここ数か月間で数百万ヘクタールに延焼していた。

 県環境・持続可能開発局のシンシア・アシン(Cynthia Asin)局長は、「チキタニア全域で雨が降った。衛星画像では森林火災はもう確認できない」と述べた。現地では消防隊がさらに24時間待機し、火災が全て完全に鎮火したことを確認してから撤収するという。

 ボリビアでは5月に森林火災が発生し、8月末に火勢が拡大。被災は9県に及び、焼失面積は8月以降だけで400万ヘクタールを超えた。中でもサンタクルス県の被害は最も大きく、トゥカバカ(Tucavaca)保護区では100ヘクタール以上の原生林が完全に失われた。

 南部タリハ(Tarija)県や中部コチャバンバ(Cochabamba)県など、サンタクルス県以外の火災の消火状況については現在のところ情報が入っていない。

 一連の森林火災をめぐり環境保護活動家らは、エボ・モラレス(Evo Morales)大統領の左派政権が導入した法律が、農作物増産のため森林や牧草地を焼き払う行為を推奨しているとして非難している。一方の政府は、乾燥や強風などの気象条件が火災の原因だと主張している。(c)AFP