【10月6日 Xinhua News】中国の武漢大学(Wuhan University)と米シカゴ大学(University of Chicago)、ノースウエスタン大学(Northwestern University)の研究者が共同で、迅速かつ精度の高い糖尿病合併症検出法を開発した。糖尿病患者のわずか数滴の血液から、心臓病やアテローム性動脈硬化、腎不全など命に関わる合併症の有無が調べられる。研究成果はこのほど、米科学誌「Clinical Chemistry」誌の最新号に掲載された。

 この方法は3~5ミリリットルの血液だけを必要とするもので、患者が糖尿病の血管合併症を発症すると、損傷した血管が血液中にDNAを放出するため、高感度の血液検査方法を用いることで、関連するバイオマーカーが分析、発見できる。

 研究者は糖尿病患者62人を対象にテストした結果、12人は合併症がなく、34人は合併症が1種類、16人は複数の合併症があることがわかった。これにより、新たな方法が従来の検出方法よりもはるかに迅速かつ正確であることが示された。

 この方法はこれまで、肝臓がんの検出に使われてきたが、3千以上の血液サンプルから肝臓がん患者を検出することに成功、リスク群を肝臓がん患者と誤分類することもなかった。現在はリンパ腫や多発性骨髄腫、結腸がんなどの検出にも使われ、がん検出率は約88%と、従来の血液検査方法よりも優れた結果を示している。(c)Xinhua News/AFPBB News