【10月3日 AFP】英国のヘンリー王子(Prince Harry)夫妻は、大衆日曜紙メール・オン・サンデー(Mail On Sunday)にプライバシーを侵害されたとして、同紙を提訴した。提訴の発表に際しヘンリー王子は、妻メーガン妃(Meghan, Duchess of Sussex)に対するメディアの姿勢を非難するため、亡き母ダイアナ元妃(Princess Diana)がメディアに絶えず悩まされていたことにも言及した。

 ヘンリー王子夫妻は、「容赦ないプロパガンダ」で「人的損失」が生じており、メール・オン・サンデー紙を提訴する立場に追い込まれたと訴えた。

 ヘンリー王子は、母親の故ダイアナ元妃が1997年に亡くなるまでメディアに付きまとわれ、今では妻メーガン妃が同じ目に遭っていると、英大衆メディアを痛烈に批判。1日、「私が何より恐れるのは、歴史は繰り返すということだ。私は母を失った。そして今度は私の妻が、同じ強大な力の犠牲になるのを目の当たりにしている」と述べた。

 同王子によると、夫妻による提訴は「中傷を意図して違法に公開された」私的書簡の内容に関連しているという。

 王子は特定の書簡には触れていないが、同紙は今年に入り、メーガン妃が父親のトーマス・マークル(Thomas Markle)さんに送った手書きの手紙を掲載していた。同紙はいかなる違法性も否定している。

 長男アーチー(Archie)ちゃんを伴い、アフリカ南部を歴訪していた夫妻は訪問の最終日となる2日、南アフリカ・ヨハネスブルクのテンビサ(Tembisa)黒人居住区(タウンシップ)にある若者雇用サービスセンターを訪れた。

 同施設で行ったスピーチでヘンリー王子は、雇用難に苦しむ南アの若者向け技能訓練への援助として、英政府が800万ポンド(約11億円)の支援を行うことを発表した。(c)AFP