【10月4日 東方新報】東京・中野区の「なかのZERO(Nakano ZERO)」で9月27日に開催された「中華人民共和国建国70周年記念コンサート」に、歌手で女優の荒木由美子(Yumiko Araki)さんが出演し、熱唱した。

 荒木さんが主演を務めた日本で1979年に放送されたスポーツ根性ドラマ『燃えろアタック』は、テレビが普及し始めた中国でも放送され、旋風を巻き起こした。荒木さん演じる「小鹿ジュン」の髪形をまねたり、ドラマのバレーボール技を練習したりする少女がたくさんいたほか、不屈の精神が多くの中国の若者世代を魅了した。

 阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング、Alibaba Group Holding)の創業者、馬雲(ジャック・マー、Jack Ma)氏は、荒木さんを「永遠の初恋の人」と公言している。荒木さんの美しさと「小鹿ジュン」の不屈の精神にひかれた馬氏は「今の成功があるのも、勇気やくじけない心の強さ、他人への優しさにあふれた彼女がいたから」と話している。阿里巴巴集団では、ドラマの中で演じられた「逆立ちによる身体と精神修練」に倣い、困難にぶつかってアイデアに煮詰まった社員が逆立ちをするコーナーを設け、「逆立ちの発想」を奨励している。

 会場には、荒木さんの往年のファンたちが中国からも駆けつけた。荒木さんは、ファンたちが心の支えにしているドラマの主題歌『燃えろアタック』や、20年間、義母の認知症闘病・介護をした日々を歌い上げた『ありがとうはエンドレス』で会場を沸かせた。(c)東方新報/AFPBB News