米で死去のメキシコ人気歌手、遺体の在りかめぐり遺族間で論争
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【10月1日 AFP】「歌の王子」と呼ばれたメキシコの伝説的歌手で、先週死去したホセ・ホセ(Jose Jose、本名ホセ・ロムロ・ソサ・オルティス Jose Romulo Sosa Ortiz)さんの遺体の在りかをめぐり、遺族の間で論争が起こっている。葬儀が行われず、故人を悼むファンたちが区切りをつけられずにいる一方、謎が広まる中でホセ・ホセさんの死を疑う声も出ている。
メキシコ政府によれば、ホセ・ホセさんは米マイアミ郊外で先月28日に71歳で死去した。
ラテン・ラブソングの歌い手として絶大な人気を博したホセ・ホセさんには、3回の結婚歴がある。2人目の妻との間に生まれたホセ・ホエル(Jose Joel)さんとマリソルさんは、3人目の妻であるサラ・サラサール(Sara Salazar)さんとその娘のサリータさんが遺体を隠したと非難している。
ホセ・ホエルさんとマリソルさんは29日、遺体が安置されているものと思い、通夜に参列するつもりで葬儀場に行ったところ、遺体はないと説明された。2人によれば、サラさんとサリータさんは遺体が安置されている場所と葬儀の予定を教えようとしないという。
ホセ・ホエルさんは検視の実施を求めてメキシコ政府に介入を要請。サリータさんの振る舞いについては、葬儀の独占放映権を売る「契約の一部であるかのよう」だと述べている。
サリータさんは29日、スペイン語テレビ局ウニビシオン(Univision)の独占インタビューで、混乱の原因は遺体の取り扱いをめぐる米国の規則によるものだと説明した。
さらにサリータさんは30日、ウニビシオンの番組のインスタグラム(Instagram)公式アカウントで公開したメッセージで、「米国法はとても厳格だ。残念だが、故人の妻でさえ遺体と対面できない」と述べ、今後必ずメキシコで葬儀を行うと約束した。(c)AFP/Jennifer GONZALEZ COVARRUBIAS