【10月1日 AFP】先月28日に実施されたアフガニスタン大統領選挙で、同国行政長官のアブドラ・アブドラ(Abdullah Abdullah)候補は30日、現職のアシュラフ・ガニ(Ashraf Ghani)候補に対する勝利を宣言した。正式な開票結果の公表は今月後半とされている。

 アブドラ氏の宣言は、同氏とガニ氏が開票結果をめぐり激しく対立した2014年の大統領選をほうふつさせるもので、国内に政治的な緊張を生じさせる可能性が高い。14年の大統領選では、両氏の対立が憲政の危機を引き起こし、米国が仲介する事態となっていた。

 アブドラ氏は記者会見で「われわれはこの選挙で最も多い票数を得た」と述べたが、その証拠は示さなかった。

 ガニ氏の副大統領候補の一人、アムルッラー・サレー(Amrullah Saleh)氏は29日、ガニ氏が票の大半を獲得したと主張していたが、翌30日夜には発言を撤回し、部分的な結果にだけ言及したものだったと説明していた。

 同国の選挙管理委員会は投票率の集計すらも終えておらず、票の集計が終わっていない投票所は数百か所に上る。暫定結果は今月19日に出る予定で、1位の候補者の得票率が50%未満だった場合、上位2候補による決選投票が行われる。(c)AFP/Emal HAIDARY