【9月30日 AFP】サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子(Crown Prince Mohammed bin Salman)は29日に米国で放送されたインタビューで、同国とイランとの戦争は世界経済を崩壊させると述べ、非軍事的な方法でイランとの緊張を緩和させたいとの認識を明らかにした。

 ムハンマド皇太子は米CBSの報道番組「60ミニッツ(60 Minutes)」とのインタビューで、「もし世界がイランを抑止するために断固たる強い行動を取らなければ、世界の利益を脅かすような緊張のさらなる悪化に直面することになる」と指摘。

 また皇太子は「原油の供給は断たれ、原油価格はわれわれが生涯目にしたことがないような、想像を絶する高い水準に急騰するだろう」と強調し、サウジアラビアとイランの戦争は「世界経済の完全な崩壊」につながる大惨事になるとの認識を示した。

 一方でサウジアラビアと米国がイランが主導したと断定している今月14日のサウジ石油施設への攻撃について、皇太子は無意味なものだったとの認識を示すとともに、「戦略的目的がない。世界の石油供給の5%(を占める施設)に攻撃するなど愚か者がすること」「戦略的目的があるとすれば自分たちの愚かさを証明することだけで、それが彼らがやったことだ」と述べた。(c)AFP