【9月28日 AFP】カナダ西部で3人が殺害された事件の容疑者で、先月、同国の樹林で遺体で見つかった10代の2人が、指名手配を受けて逃亡中に携帯電話で撮影した動画で3人全員の殺害を認めていたことが分かった。当局が27日に明らかにした。

 幼なじみだったカム・マクラウド(Kam McLeod)容疑者(19)とブライアー・シュメゲルスキー(Bryer Schmegelsky)容疑者(18)は、オーストラリア人男性のルーカス・ファウラー(Lucas Fowler)さんと米国人のチャイナ・ディース(Chynna Deese)さんのカップルと、カナダ人の植物学教授レナード・ディック(Leonard Dyck)さんを殺害した疑いで指名手配されていた。警察はこの夏、3週間にわたり、西部ブリティッシュコロンビア(British Columbia)州から東方に3000キロ以上離れた中部マニトバ(Manitoba)州まで2人の行方を追って荒野で大規模な捜索活動を行い、8月7日に樹林で2人の遺体と一緒にライフル2丁、動画6本の撮影に使用された携帯電話を発見した。

 カナダ騎馬警察(RCMP、連邦警察)は今月27日にテレビ中継された記者会見で、徹底的な捜査を行ったが、容疑者2人が3人を殺害した動機の発見には至らなかったと発表。

 RCMPのケビン・ハケット(Kevin Hackett)副総監は、「殺害は無作為で、無計画な犯行とみられ、動機については不明」と述べ、容疑者はこの2人以外にはいないと説明。さらに、「見つかった動画で2人は、3人全員を殺害したことを認めているが、犯行に対する自責の念や、他にも人を殺したいという意思は示していなかった」としている。

 2人は一緒に死ぬ約束をして、マクラウド容疑者がシュメゲルスキー容疑者をライフルで撃ち、次に自分を撃ったとみられている。(c)AFP