【9月26日 AFP】イランのハッサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)大統領は25日、国連総会( UN General Assembly)で演説し、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領との会談の可能性を否定した。欧州は緊張緩和に向け土壇場での取り組みを続けていたが、米国は同日、さらなる制裁強化を発表した。

 フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は、米・イラン間で歴史的な首脳会談が実現すれば中東での全面戦争の可能性を抑えられると期待し、国連本部で2日間にわたり両首脳とそれぞれ会談し、調整を試みていた。

 しかしロウハニ師は国連総会での一般討論演説で、米国が経済的圧力をかけ続ける限り協議には応じないと明言。「制裁下でのいかなる交渉も拒否する」と述べた。

 ロウハニ師はさらにトランプ氏との写真撮影も拒絶し、「記念撮影は交渉の最終段階のもので、最初ではない」と指摘した。劇的な演出を好むトランプ氏は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長との間でテレビ映りを意識した首脳会談を3度行っている。

 トランプ氏はこれに先立ち、経済制裁の緩和を否定。またトランプ政権はロウハニ師の演説の直前に、制裁強化を発表していた。マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官は25日、イラン産石油を購入したとして、中国企業とその経営者らに対して制裁を科すと表明した。(c)AFP/Shaun TANDON