【9月25日 AFP】開幕からの数日間で、微妙な判定が続いたラグビーW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)について、大会を統括するワールドラグビー(World Rugby)が24日、審判団の判定に一貫性がなかったことを認める異例の発表を行った。

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 20日に開幕したW杯では、ここまでの数日間で審判団が選手の反則を見落とすケースが何度かあり、そのことがSNSで広く取り上げられていた。これを受けてワールドラグビーは、テクノロジーの使用とマッチオフィシャル間の意思疎通が「序盤の課題」だと話している。

「通常通りの試合のレビューを行った結果、審判団はW杯開幕週の自分たちの出来について、ワールドラグビーと彼ら自身が定めた基準への一貫性を欠いたことを認識している」「しかしわれわれは、最高水準のレフェリングが前進していくことに自信を持っている」

 オーストラリア対フィジーの試合では、オーストラリアのリース・ホッジ(Reece Hodge)のペゼリ・ヤト(Peceli Yato)に対するハイタックルが無処罰で見逃され、後に懲罰委員会へ呼び出されたホッジは、25日に聞き取りを受けることが決まっている。

 ニュージーランド対南アフリカの試合についても、審判が気づかなかったニュージーランド主将キーラン・リード(Kieran Read)のボールのないところでのハイタックルの映像が、ネット上で大きな話題に。フランス対アルゼンチン戦では、フランスが23-21で競り勝つ中で、決定的なインターセプトを行ったルイ・ピカモール(Louis Picamoles)が明らかなオフサイドに見え、アルゼンチンの指揮官は後に誤審だと非難している。

 ワールドラグビーは「W杯のマッチオフィシャルは精鋭であり、非常に重圧のかかる複雑な状況で判定を下すことが求められるが、テクノロジーの使用とオフィシャル間のコミュニケーションが意思決定に影響を及ぼしており、それらが序盤の課題になっている」と話した。

「しかし23人のマッチオフィシャルは、一貫性を高めるべく、すでにこの課題に取り組んでいる。そうした早めの対応と、強い職業倫理、素晴らしいサポートの構造を踏まえて、ワールドラグビーはチームに100パーセントの自信を持っている」 (c)AFP