【9月27日 東方新報】中国で超人気の婚活番組「非誠勿擾」が日本スペシャルの番組を制作するため、中国の人気司会者の孟非(Meng Fei)氏らが来日し、記者会見が20日、東京の中国文化センター(China Culture Center)で開かれた。

「非誠勿擾」は2010年から続く江蘇衛星テレビ局(Jiangsu Satellite TV)の長寿番組で、中国全土のバラエティー番組の中で視聴率1位を長年維持してきた。2016年の日本スペシャルでは、700人以上の日本在住の華僑・華人と日本人の若者が参加した。今回は2回目となり、8月から大阪、名古屋、新潟で参加者オーディションを実施し、21、22日には東京オーディションが開催された。

 孟氏はあいさつでの中で、「番組はもはや中国国内だけでなく、全世界に広がり、12か国で20回を行った。海外スペシャルを含めて番組には6000人以上の若者が参加し、参加者の2割がカップル成立、結婚報告は200近くある」と語った。

 中国では晩婚化が進み、女性1人が生涯に産む子どもの数である「合計特殊出生率」は約1.2と、日本よりも少子化問題は深刻だ。結婚適齢期の娘や息子を持つ家族も、子どもたちの婚活に熱心で、毎週くぎ付けで番組に見入っている。

 前回の日本スペシャル出場者も記者会見に登場。その中の一人、王晨熹(Wang Chenxi)さんは、赤ん坊を抱いてステージに上がった。王さんは前回の日本スペシャルで、東京から参加し、南京市(Nanjing)の「非誠勿擾」に出場した。番組内でカップル成立とはならなかったが、婚活は終わらずにお茶の間に飛び火した。

 周婷(Zhou Ting)さんの両親がテレビで王さんの容姿と人柄に一目惚れしたのだ。両親は当時大阪にいた娘に電話をして、「この男性と結婚しなさい」と伝えた。周さんもネットで番組を見て王さんの人柄に一目惚れ。なんとか連絡先を見つけ出し、連絡をして遠距離交際、東京に上京して結婚、子どもも生まれた。両親は「待望の孫ができて幸せだ。番組に感謝している」と語った。

 駐日本中国大使館の詹孔朝(Zhan Kongchao)総領事は「今年は新中国建国70周年。番組が中国と日本の文化交流を深めてくれる」と述べた。

「非誠勿擾」の日本での指定パートナーで主催者である日本文華伝媒(Japan Culture Media)の孫冉(Sun Ran)副社長は、「10月に南京で録画制作し、11月に放送。中国と日本を結ぶカップルがたくさん生まれることを楽しみにしている」と語った。(c)東方新報/AFPBB News