【9月20日 AFP】中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ、Huawei)は19日、ドイツ・ミュンヘン(Munich)で開いたイベントで、新型スマートフォン「Mate 30」と「Mate 30 Pro」を発表した。両機種は米国の制裁により、同社のスマホとして初めて米グーグル(Google)製の人気アプリが非搭載となる。

 ワッツアップ(WhatsApp)やユーチューブ(YouTube)、グーグルマップ(Google Map)といった人気アプリを搭載しないスマートフォンは成功できないとの懸念が上がっているが、ファーウェイで消費者向け事業の責任者を務める余承東(リチャード・ユー、Richard Yu)氏は、同社による代替サービス「ファーウェイ・アプリ・ギャラリー(Huawei App Gallery)」では4万5000本のアプリを提供していると強調し、懸念の払拭(ふっしょく)に努めた。

 余氏はまた、同社の中核的ソフトウエアエコシステム「Huaweiモバイルサービス(HMS)」に10億ドル(約1080億円)を投資すると説明。アプリ開発者らに対し、自社システム向けのアプリを開発するよう呼び掛けた。

 米国は5月、中国と繰り広げる貿易戦争の一環として、ファーウェイを「ブラックリスト」に追加。以降、米企業がファーウェイと取引することは違法となっている。ファーウェイは、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領とその政権から諜報(ちょうほう)活動の疑いを掛けられている。

 映像はファーウェイの新型スマートフォン発表会、19日撮影。(c)AFP/Pauline CURTET