【9月14日 AFP】スペイン南東部では、豪雨と鉄砲水によりこれまでに5人が死亡した。また、増水により同国を訪れていた観光客らが混乱に巻き込まれた他、3500人が自宅から避難を余儀なくされている。当局が13日、明らかにした。

 同国南東部の都市アリカンテ(Alicante)から南西へ約50キロ離れたレドバン(Redovan)周辺では13日、5人目の犠牲者となる男性1人の遺体が発見された。

 同日の午前には、南部アンダルシア(Andalusia)地方で、乗っていた車が鉄砲水に流された36歳の男性が死亡。同じく朝には、南部の沿岸都市アルメリア(Almeria)で、数分間で浸水したトンネル内に車が閉じ込められ、乗っていた中年の男性が死亡した。

 12日には、南東部の港湾都市バレンシア(Valencia)の南西約100キロに位置するカウデテ(Caudete)で、道路に水が押し寄せ、61歳の男性と51歳の妹が乗っていた車を押し流し、この2人は死亡した。

 スペイン南東部の一部地域は11日以降、記録的な大雨に見舞われており、道路では混乱が生じ、公共交通機関も運休が相次いだ。また河川が氾濫して住宅の浸水被害が出ているという。

 内務省によると、治安部隊、警察官や消防隊員、軍の緊急対応部隊の兵士らを含む治安部隊ら3000人が出動し、救助活動に当たっている。(c)AFP/Jose Jordan with Daniel Silva in Madrid