【9月11日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のニューイングランド・ペイトリオッツ(New England Patriots)に加入したWRアントニオ・ブラウン(Antonio Brown)が、28歳の元フィットネストレーナーの女性からレイプされたとして訴えられ、またしても騒動を巻き起こしている。

 オークランド・レイダース(Oakland Raiders)から放出され、前週7日に昨季王者のペイトリオッツと契約したばかりのブラウンは、2017年から2018年にかけて、元トレーナーのブリトニー・テイラー(Britney Taylor)さんへの3件の性的暴行で告発された。

 フロリダ州の南地区・連邦地方裁判所に訴状を提出したテイラーさんは、弁護士を通じて「アントニオ・ブラウンによるレイプの被害者として、声を上げるのはとてつもなく難しい決断でした」「それでも、自らの信仰と家族、そして性的暴行の被害者の話に力をもらいました。話すことで、この1年感じてきた屈辱を取り除き、レイプした人物に同じ思いを味わわせます」と発表した。

 ブラウンは後に弁護士を通じて疑惑を否定した。弁護士は「ブラウン氏は告発者の主張を否定している。ブラウン氏との性的交渉は完全に合意の上だった」と話している。

 訴状によると、ブラウンとテイラーさんは、2010年にセントラルミシガン大学(Central Michigan University)の聖書の講義で知り合った仲で、後の2017年、柔軟性を高める助けをしてほしいと言って、ブラウンがテイラーさんをトレーナーとして迎えた。

 ところがブラウンは6月のエクササイズ中に2回の性的暴行に及び、さらにその行為を自慢するひわいなメッセージも送った。これを契機にテイラーさんはトレーナーを一度辞めたが、ブラウンが謝罪したため数か月後に復帰。しかし約束はうそで、2018年5月20日、ブラウンはテイラーさんをベッドに押し倒して無理やり犯したという。

 訴状には「彼女は抵抗し、悲鳴を上げ、『ダメ』や『やめて』と何度も叫んだが、ブラウンはそれを無視して彼女の中に入ってきた」と書かれている。訴状には、テイラーさんが警察に被害届を提出したかは書かれていないが、NFLや他の関係機関とは協力していくという。また、テイラーさんが連邦捜査局(FBI)の元職員が実施したうそ発見テストを通過したことも記されている。

 ブラウンはピッツバーグ・スティーラーズ(Pittsburgh Steelers)とけんか別れするかたちで、オフのトレードでレイダースにやって来たが、合宿不参加などが原因で罰金を科されると、ゼネラルマネジャー(GM)と怒鳴り合った末、レイダースを解雇されていた。(c)AFP