【9月9日 AFP】 北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)は8日、国家非常災害委員会による情報として、前日午後に上陸した強力な台風13号(アジア名:レンレン、Lingling)により、5人が死亡、少なくとも3人が負傷したと報じた。このほか農地や建物にも多大な被害が出ているという。

 KCNAによると、農作物が一部被害を受けたか全滅した農地は4万6000ヘクタールに及び、住宅460棟以上と公共施設少なくとも数十軒が一部または完全浸水、部分破壊、完全倒壊などの被害を受けた。

 貧国ながら核開発を続け国際社会から孤立する北朝鮮は、森林伐採やインフラ不備などの理由で自然災害に脆弱(ぜいじゃく)で、とりわけ深刻な洪水が発生しやすい。

 7日のKCNA報道によると、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong Un)朝鮮労働党委員長は6日に緊急会議を招集し、台風接近にのんきに構えていると当局幹部らを叱責したという。

 台風13号の被害は韓国にも及んでいる。韓国の聯合(Yonhap)ニュースは、同国防災機関の情報として、これまでに3人が死亡したと報じた。(c)AFP