【9月8日 AFP】自転車ロードレース、ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2019)は7日、第14ステージ(サンビセンテデラバルケラからオビエド、188キロメートル)が行われ、ボーラ・ハンスグローエ(Bora Hansgrohe)のサム・ベネット(Sam Bennett、アイルランド)が最後の直線での集団落差の直後にスパートをかけ、そのままステージ優勝を飾った。

 道がやや狭まり、いかにもクラッシュが起こりそうな最後の残り1キロメートルの直線で、スプリンターたちが好位置を競い合いながらトップスピードへ到達しようとする中、一人の選手が別の選手に肩をぶつけたことをきっかけに、連鎖的に集団落車が広がった。

 その中で、今大会最初の平坦ステージである第3ステージを制していたベネットは、突如後続がいなくなったことに気付き、ドゥクーニンク・クイックステップ(Deceuninck Quick Step)のマキシミリアーノ・リチェセ(Maximiliano Richeze、アルゼンチン)、ロット・ソウダル(Lotto Soudal)のトッシュ・ヴァンデルサンド(Tosh Van der Sande、ベルギー)を一気に抜き去り、勝利を飾った。

 集団スプリントが予想されていたレースは、落車によって大混乱に陥り、総合2位につけるモビスター・チーム(Movistar Team)のアレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde、スペイン)や、同3位のUTE(UAE TEAM EMIRATES)のタデイ・ポガチャル(Tadej Pogacar、スロベニア)らも打撲や切り傷といった軽いけがをした。

 一方、総合首位に立つチーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic、スロベニア)は、スプリントの機会は逃したものの難を逃れ、第15、16の難関山岳ステージ二つを前に、バルベルデとの2分25秒差を保った。

 ログリッチは疲れた様子で、「みんなフルスロットルになりかけていたところだったから、巻き込まれなくて良かったよ」と話した。(c)AFP